E. ドロシー・リース(E. Dorothy Rees)


 E. ドロシー・リース(E. Dorothy Rees)─おそらくイギリス出身で、1910~30年代を中心にアンデルセン童話などの挿絵や絵本、グリーティングカードを描いていました。
比較的多作で活動期間も短くはなかったにも関わらず、名前と残された作品のほかには何の情報も見つけることが出来ません。
1910~11年には仕事を始めていることから、19世紀の生まれなのは確かでしょう。

描いた時期や仕事の内容によって、絵柄はかなり変化していますが、個人的に好きなのは活動期前半の1920年代に描かれたと思われる作品。
独特な雰囲気で描かれた子どもたちが魅力的です。

1913年頃

AFTER SCHOOL 1920s
1926年
1924年
Via Pinterest
Via Pinterest
Via Pinterest
“Up There!” 1920年代
1920年代
Via Pinterest
A Children's Toybook “Jolly Good Company”
“Chatterbox” 1928

1930年代
1930年代

E. ドロシー・リースのキャリアは、1940年代に入って一度途切れた後、1950年代に再び始まっているようです。
調べた限りでは第二次世界大戦前ほどの作品数ではないようにも思えますが、ネット上の別の情報では、1950年代にも沢山の絵本を出版していたとの話も。
以下にあげる作品は、その頃のもの。初期の頃とは、だいぶん作風が変わっています。

ちょっとマーベル・ルーシー・アトウェルを彷彿とさせる雰囲気
Via Pinterest
“Ride a Cock Horse”
1950年代
“Ride a Cock Horse”
1950年代

最初に書いたように、E. ドロシー・リースがどのような人生を送り、いつ亡くなったのかはわかっていません。
これからも謎のままかもしれないし、或いは何かのきっかけから急に謎が解けることもよくあること。少し先にはもっと詳しいことがわかっているかもしれません。それまで今しばらく待つことにしましょう。




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