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マリー・ローランサンの「椿姫」

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フランスの作家アレクサンドル・デュマ・フィス(1824-1895)の小説「椿姫」(原題:La Dame aux camélias)。 デュマの実体験を元に書かれたというこの小説は彼自身により戯曲化もされ、以降幾度も舞台化・映画化されました。 小説のモデルとなった高級娼婦マリー・デュプレシと共に、幾多の画家によっても描かれてきた「椿姫」のヒロイン、マルグリット。 1937年発行の“Camille: La Dame aux camélias”では、マリー・ローランサンが描いています。 ローランサンの挿絵をメインに置いたこの本は、限定1500部でロンドンで出版されました(したがって本文は英訳されたものとなっています)。 本の挿絵では物語の情景が描かれることが多いですが、マリー・ローランサンのそれは如何にも彼女らしく、描かれているのはヒロインの姿のみ。全12枚の様々な表情の“椿姫”。

岡本帰一のピーターラビット

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2023年は卯年🐰 なので、今年最初の投稿はウサギのお話から。 岡本帰一による、ビアトリクス・ポターのピーターラビットの翻案“イッポンマツ ピョンスケ”は、1925(大正14)年に雑誌「コドモノクニ」に掲載されました。 私は長らく“イッポンマツ ピョンスケ”がタイトルだと思っていたのですが、タイトルは「兎の家庭」だったようです。兎の家庭…。